別府×相模原クロッシング

アート回遊|別府×相模原クロッシング

交換展示について

神奈川県相模原市と大分県別府市・清島アパート、それぞれの地に根ざすアーティストによる交換展示企画。

関東と九州、離れた土地の作家たちが互いの拠点に作品を送り、地域の観客やアーティストと交差する。都市中心型の文脈とは異なる、地場に根ざした活動基盤にこそ意味を見出し、作品が生まれ、生活が営まれるアトリエ空間の中で展示と紹介を行う。

会場は相模原の共同スタジオ群と別府の清島アパート。相模原では11月のオープンスタジオ期間中に開催され、清島の作家を関東に紹介する好機となる。別府では9月〜11月という長い期間地元や旅行客へ開かれた展示を行うことにより、相模原の作家に新たな経歴と文脈の形成の手助けとなる。

また、会期中オンライン対話の場も設け、距離を越えた持続的な関係構築を目指す。

相模原スーパーオープンスタジオとは

私達「Super Open Studio NETWORK(S.O.S.NET)」は、神奈川県相模原市(及び東京都町田市・八王子市の一部)にて2013年から開催している「SUPER OPEN STUDIO(S.O.S.)」に参加する20軒を超えるスタジオと、その所属アーティスト約100名から成り立っています。
「スタジオ」という制作場所が近くにあることから始まったS.O.S.NETは何らかの方向性を共有したコレクティブではなく、文字通りネットワークであり、アーティストの数だけの異なる思考が飛び交っています。
S.O.S.は、2013年に相模原市が運営する「アートラボはしもと」の主催事業として始まりました。もともと、このエリアには多摩美術大学・東京造形大学・女子美術大学・桜美林大学などの美術系大学が所在しており、それらを卒業・修了した多くのアーティストがこの地に留まり、スタジオを構えて作品制作を続けていましたが、このとき、そのスタジオ郡がひとつの形となって表れたのでした。
それから2年の間に新しい世代のアーティストが入ってきたり、スタジオ間での関係性が少しずつ構築され、2015年からはS.O.S.NETWORKが中心に動きつつ、現在まで活動を続けています。

■開催日
神奈川県相模原市の各スタジオ:
11/8(土).9(日).10(月).15(土).16(日)
※各スタジオのオープン日を要確認

■開催時間
スタジオ公開時間|13:00-18:00予定

■予約
不要

■入場料
不要

■駐車場
※各スタジオで要確認

ベップ・アート・マンスとは

世界有数の温泉地として知られる大分県別府市。
古くから観光地として栄えてきたこの町では近年、展覧会やダンス、音楽、映画上映など、市民による文化的活動が盛んに行われています。「ベップ・アート・マンス」は、混浴温泉世界実行委員会が主催となり別府市内で開催している、文化・芸術に関わるたくさんのイベントを集めた市民文化祭です。
本事業は、企画内容の相談受付や広報協力、事務局業代行など、企画立案から実現に向けたサポートを行うことで、市民の主体的な参画と小規模文化団体の育成を促進し、別府市における文化芸術の振興と活力あふれる地域の実現を目指しています。

■開催日
清島アパート:9/27(土)〜11/16(日) 

■開催時間
情報解禁までお待ちください。

■予約
平日:事務局に2日前までに予約
土・日・祝:不要

[メールの場合]
宛先:info@beppuproject.com
 件名を「清島アパート見学希望」とし、
 メッセージ本文に下記を明記のうえお送りください。
   必要な情報:

  • 氏名
  • 電話番号
  • ご所属
  • 見学希望日
  • 見学希望時間
  • 見学人数

[電話の場合]
下記のBEPPU PROJECT 事務局までお電話ください。
電話番号:0977-22-3560

■入場料
平日:1グループ500円
土・日・祝:ひとり100円

■駐車場
なし


オンライン対談

情報解禁までお待ちください。


会場紹介

清島アパート

大分県別府市末広町2−27 (道順を表示

別府市末広町にある、戦後まもなく建てられた3棟22室からなる元下宿アパートです。アーティスト・クリエイターの居住および制作の場所として、NPO法人 BEPPU PROJECTが管理運営しています。
2009年、清島アパートは国際芸術祭『混浴温泉世界』のプログラムの1つとして展開された、若手アーティストによる展覧会『わくわく混浴アパートメント』の会場となりました。全国各地から132組のアーティストがここで滞在制作や展示をおこない、65日間の会期で来場者数は5801名にのぼりました。その翌年より、芸術祭の実行委員会事務局を務めたBEPPU PROJECTがアーティストの活動支援の一環として運営を継続する運びとなり、現在は1年間の滞在制作と、30〜90日間の短期滞在の受け入れをおこなっています。2010年以降、滞在したアーティスト・クリエイターの数は、のべ134組を数えます (2025年6月時点)。
清島アパートがアーティスト・クリエイター個人の成長や入居者同士の切磋琢磨の場となり、ここから多くの優れた人材を輩出することを目指しています。

アトリエボイス

神奈川県相模原市緑区相原5-12-47 2F(道順を表示

JR線・京王線橋本駅北口より[神奈川中央交通バス]橋01 橋03 橋09 橋50 三ケ木行、橋07 鳥居原ふれあいの館行、橋08 若葉台住宅行、橋14 城山行、橋18 橋24 東京家政学院行「森の上バス停」下車 徒歩3分 または、JR線・京王線橋本駅南口より[神奈川中央交通バス]橋05 小沢行、橋28 若葉台住宅行 「森の上バス停」下車 徒歩3分

現代美術を舞台として、絵画、版画、彫刻、映像などを制作する20代〜40代の作家達が集まって日々制作しています。倉庫を改造した空間は全て創設者達のDIYでできています。作家の普段の制作風景をそのままの形でみせています。アトリエメンバーの現在進行形の作品達をお見せできると思います。

随時更新予定


作家紹介

ナカバヤシアリサ

清島アパート アトリエボイス

交換展示の企画者。相模原と別府・清島アパートの二拠点で活動する美術作家。東京都生まれ。森や川のような滲みに、人の傷や不条理を重ねて描く。作品には風景や植物が登場し、声なき痛みを静かに映し出しながら、他者の状況に想いを巡らせるきっかけとなる絵画を目指す。近年は“どこから来てどこへ行くのか”という問いに関心を寄せる。主な個展に「project N」(東京オペラシティ/2024)。


東京ディスティニーランド

清島アパート

吟遊詩人。東京出身。舞台俳優、旅芸人を経て別府に。最短1分~最長15時間の一人芝居を123個持つ。観客の「望み」と演者の「願望」が奇跡的に合致して即興の物語を生み出したり大失敗したりする。清島アパートのアトリエを改造し「今夜は夢を見ないで劇場」と命名。そこに観客を呼んで上演するのが主な活動。好きなガンダムは∀。


東 智恵 (ひがし ともえ)

清島アパート

大分を拠点に活動する画家。2019年、バース・スパ大学にてファインアート修士課程を修了。女性像や植物を主題に、記憶や時間、存在の揺らぎを探求する。滲みの技法や繊細な色彩を用い、変化の本質を描くことを試みる。描く行為を通じて自己を内省し、鑑賞者の思索を促す場を生み出す。


渡邊李佳 (わたなべ りか)

清島アパート

愛知県生まれ。帰属意識/非帰属意識についてのアイディアを映像、立体や参加型作品などに投影。私的な体験から着想を得て「移住者と土着者」「他者と自己」など、当たり前にある境界線の残虐さをナイーブな作風で制作、展示する。


堀江 和真 (ほりえ かずま)

アトリエボイス

絵画、立体、空間に興味をもって制作を続けてい人。重ねること」と「置くこと」という2つのアクションを軸にさまざまな形態のユニークな作品を手掛ける。相模原市で子ども絵画造形教室アトリエくま主宰も務める。


今井 しほか (いまい しほか)

S.O.S.2025実行委員 S.O.S.NETWORK副代表

アーティスト。1995年生まれ。個人的な物語(生活、個人の感情)と大きな物語(歴史、 ニュース、文化)を繋げることをテーマにインスタレーションやプロジェクトを行っている。近年のグループ展に「#W_INTER 2024 国際的非暴力展」(京都市立芸術大学、京都、2024)


下浦萌香 (しもうら もえか)

清島アパート

共通の目的や地域などによって結びついた人々が集まる場に関心を持ち、その場に刻まれた記憶と鑑賞者の個々の記憶が交差し共鳴する作品を展開している。また、2021年5月から制作の傍ら、大阪府藤井寺市にてアーティスト・ラン・スペース『デラハジリ』の運営を開始。土師ノ里エリアコミュニティに積極的にアーティストを紹介し、ネットワークづくりや、地域の人々と協働できる機会を提供している。


永井 幸太朗 (ながい こうたろう)

清島アパート

大分県大分市出身/大分県立芸術文化短期大学専攻科造形専攻メディアデザインコース卒業。女性の表情や仕草への関心を元に架空の人物をモチーフとしたデジタル画を制作している。また、イラスト、ジャグアタトゥー、似顔絵、キャラクターデザイン、法延画、3DCGモデリングなど幅広く活動している。


平 多那緒 (ひら たなお)

清島アパート

2002年よりオーストラリアに移住、2024年に帰国。日常に潜む無意識にかたちづくられていく「個」と、自律的に立ち上がる「個」の間に揺れ動く〈わたし〉の輪郭に関心を寄せる。変わらない、そして変わり続ける自己と環境のかけらを拾い集め、仮面や装飾、オブジェ、写真や映像などを通して「自己とは何か」を探る。


Tristan Tennery (とりすたん てねりー)

清島アパート

米国オクラホマ州出身のビジュアルアーティスト。アート・チューデンツ・リーグとライダー・スタジオで学び、現在はニューヨーク市ブルックリンを拠点に活動する。油彩やドライメディアを用いた具象作品を中心に制作しており、多く手がける人物画には表現主義への関心が反映されている。ジョン・シンガー・サージェントやエゴン・シーレ、アルベルト・ジャコメッティらの作品に影響を受けている。


内海 仁 (うつみ ひとし)

クンストハウス

香川県生まれ。現在相模原で制作。主に立体を扱う美術家。アートや文化の成り立ちに興味があり、その鱗片を作品化しようとしている。ここ数年は、野外展 グループ展を中心に作品を発表しているが、最近孫が生まれて動揺している。